オリンピック競技にもなっているカーリングでは、おなじみとなっているゴシゴシする動き。
デッキブラシのような道具でゴシゴシと氷を掃いているシーンはどういう効果があるのでしょうか。
この記事では、カーリング競技で氷をゴシゴシする意味について紹介します。
【カーリング】ブラシでゴシゴシする呼び方

カーリングは、1チーム4人で行われ、1人2投ずつ投げて、投げる人とリンクを掃く人という役割に分かれています。
リンクの表面をゴシゴシする動作は「スウィーピング(sweeping)」と呼ばれ、スウィーピングする人のことを”スイーパー“と呼びます。
投げる順番によって役割が異なるため、投げる順番ごとに以下のように呼ばれています。
1番目に投げる人:リード
2番目に投げる人:セカンド
3番目に投げる人:サード
4番目に投げる人:スキップ
投げる人とスイーパーと指示をする人に別れるのですが、主にリードとセカンドがスイーパーになっていることが多いです。
それぞれの役割を表にまとめてみました。
投げる人 | スイーパー | 指示 | |
---|---|---|---|
1 | リード | セカンド、サード | スキップ |
2 | セカンド | リード、サード | スキップ |
3 | サード | リード、セカンド | スキップ |
4 | スキップ | リード、セカンド | サード |
スキップとサードが指示をして、リードとセカンドがスイーパーということがわかりますね。
ちなみに、北京オリンピックでの日本代表のロコ・ソラーレのメンバーはというと
リード:吉田夕梨花(よしだゆりか)
セカンド:鈴木夕湖(すずきゆうみ)
サード:吉田知那美(よしだちなみ)
スキップ:藤沢五月(ふじさわさつき)
リザーブ:石崎琴美(いしざきことみ)
という順番で、平昌オリンピックと同じポジションで組まれています。
【カーリング】ブラシでゴシゴシする意味
では、そもそもカーリングでスウィーピングを行う理由なんですが、ストーンをより遠くに動かすために行います。
カーリングのリンクに張っている氷は、一見つるつるしているように見えますが、ザラザラしているんですよね。
リンクの表面をゴシゴシすることで、表面の氷が摩擦熱で溶けて氷が滑りやすくなるため、より遠くにストーンを動かすことができます。
また、リンクにあるゴミも取り除く目的も兼ねているようですよ。

ちなみに、スウィープで使われる道具のことをブラシと呼びます。
ブラシは現在、絵の部分がグラスファイバーやカーボンといった軽い素材でできていて、ヘッドがナイロンのパットがついているものが主流です。
昔は、豚や馬の毛などで作られていたこともあったようですよ。
【カーリング】試合での掛け声の意味も紹介
カーリングは、「ヤップ」「クリーン」「ハリー」などスイーパーに指示しているシーンを見かけることがあると思います。
これは、それぞれ掃くことへの指示を示していて

ヤップ(ヤー):氷の上を掃いて
アップ(ウォー):氷の上を掃くのを辞めて
ハード:強く掃いて
ハリー:もっと早く掃いて
クリーン:軽く掃いて
という意味があります。
また、スイーパー側の方がストーンのスピードをリアルタイムで見ているため、指示を出すスキップ側に声を伝えることもあるようですよ。
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