バレーボール世界選手権では、テクニカルタイムアウトがないということが気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、テクニカルタイムアウトとは一体どういうルールなのか知らない方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、テクニカルタイムアウトのルールや世界バレーでなくなった理由についてまとめてみました。
【バレーボール】テクニカルタイムアウトとは?
リードするチームの得点が8点、16点に達した時に60秒間タイムアウトを取ることができるというルールになります。
バレーボールの試合は、5セットマッチで3セット先取した方が勝利となっているのですが、テクニカルタイムアウトが適応されるのが、第1セット~第4セットまでです。
第5セット目に関しては、リードしているチームが8点に達した際にコートチェンジが行われます。
【バレーボール】テクニカルタイムアウトが変更したのはいつ?
テクニカルタイムアウトに関しては、2022年8月26日に開催された「世界バレー」からルール改正で無くなっています。
日本バレー協会のホームページには、以下のようにタイムアウトのルールが記載されていました。
・テクニカルタイムアウトはなし
・チームがリクエストできるタイムアウトは1セット2回まで
日本バレー協会
この文面を見ると、タイムアウト自体は完全に無くなったわけではなく、リクエスト制となっており1チーム2回まで申請できるようになりました。
また、2022年のルールブックで「各種ルールの改正点・修正点について」という項目欄にはこのような内容が記載されています。
※アウトオブプレー:試合の進行が止まったタイミングのことでコートからボールが出てリスタートするタイミング
よくわからない内容だとは思いますが、簡単に言うと
点数が入って、サーブする試合がリスタートする前に、タイムアウトを手で合図して下さい。タイムアウトは30秒ですよ。
ということになります。
つまりここに記載されているの内容がタイムアウトがリクエスト制になったということを示す内容になりますね。
ではどうして、テクニカルタイムアウトが無くした方がいいという決断になったのかというと、さまざまなメリットがあるからではないかと考えられます。
【バレーボール】テクニカルタイムアウトが廃止された2つの理由
タイムアウトの廃止理由:試合時間の短縮のため
1つ目の理由は、試合時間の短縮のためです。
1回あたり60秒のタイムアウトはかなり、試合時間を長くしてしまいます。
過去には、ナイター戦を行った次の日の早朝から試合が組まれてしまったという事案もあったようで試合時間の長さが問題視されていたこともありました。
テクニカルタイムアウトの時間をざっと計算してみるとこのようになります。
3セット×2回×60秒=6分
4セット×2回×60秒=8分
5セット目は、タイムアウトがないので最大で8分がタイムアウトに使われているわけです。
近年ではコロナの影響で、早く観客を返さなければならないこともあって試合時間の短縮は業界としても対策が必要な課題でした。
タイムアウト無しに続けてプレーする選手にとってはキツイとは思いますが、早く試合が終わる方が休息の時間を早められる方がいいのかもしれませんね。
タイムアウトの廃止理由:CMでの収入が見込めないから
2つ目の理由は、CMでの収入が見込めなくなったからです。
テクニカルタイムアウトに関しては、CMを多く入れるために採用されたともウワサされていました。
テイムアウト自体が60秒あるので、長期戦になると8回のCMが入れられます。
近年では、ネット配信で視聴される方も増えたのが背景にあるのからかCMでのテレビ放映権料が期待できなくなっているというようなことも言われています。
テレビ制作者側からすると、試合がもつれてテクニカルタイムアウトを多くすることは逆に不利益になるからということで、テイムアウトを少なくするようなルールになってのではないでしょうか。
そもそも、テクニカルタイムアウトに関しては今回が始めて無くなったというわけではないようです。
どうやら、東京オリンピック後のルール改正で承認されたようで2021年度からルール変更されてテクニカルタイムアウトがなくなったということになります。
テクニカルタイムアウトはリオオリンピックからなくなった
テクニカルタイムアウトが無くなった時期について調べてみると、2022年の世界バレーからではなく2016年のリオオリンピックの時から採用されていなかったようです。
2016年に行われたリオオリンピックのルールブックについて、日本バレー協会のサイトには【非適用】と表記されていました。
国際バレーボール連盟(FIVB)はスイス時間7月21日(木)、リオデジャネイロオリンピックの男女バレーボール競技の全76試合において、「テクニカルタイムアウト」を非適用とすることを発表しました。
日本バレーボール協会
その後、2021年の東京オリンピックでも同様に非適用となっています。
つまり、世界大会やオリンピックなどの競技では基本的にテクニカルタイムアウトは適用されていないようです。
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