2019年に大ヒットしたたアニメ「鬼滅の刃」のオープニングテーマ「紅蓮華」は、今でも購入やダウンロードがされていますよね。
「紅蓮華の収入ってすごいだろうなあ」とは思いつつ、よく耳にする『印税』のことよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
歌っているLisaさんもすごそうですが、紅蓮華を作曲された草野華余子(くさのかよこ)さんの印税収入も気になるところ。
この記事では、草野華余子さんが作曲された「紅蓮華」の印税がいくらになるのか売上枚数から計算してみました。
作曲による印税の種類と仕組み
印税というのは、著作物を利用する人が著作権を持つ人に使用量として払う「著作権料」のこと指します。
著作権料に関しては、日本音楽著作権協会(JASRAC)が一括管理していて、作詞作曲者から著作権を預かり、テレビやカラオケ、ライブ、ラジオなどで使用料を徴収し、作詞、作曲、音楽出版社などに分配する仕組みになっています。
音楽を使用する人が増えれば増えるほど、個人で著作権を管理するのは難しくなってくるため、一般的にはJASRACさんなどの著作権管理会社にお願いすることがほとんどなのだとか。
ざっくりと図で表すと、著作権の譲渡と収入の流れについては以下のようになります。
- 音楽会社を通じてアーティストが作った曲の著作権を著作権管理会社(JASRACなど)に渡します。
- カラオケ、テレビ、ライブなどで音楽が使用された場合、使用料が著作権会社に入ってくる仕組みになっています。
- そして、音楽会社やアーティスト、作詞・作曲家さんに使用料の分配が行われるというのが音楽の印税の流れになります。
使用された曲に関しては、予め決められた分配料で分けられます。
その分配料というのが、だいたい決まっていてJASRACさんの手数料6%、残りを音楽会社と作詞・作曲家さんで分けるのだそうです。
レコード店などで売っている市販CDの場合、通常CDの価格の6%を曲数で割ったものが1曲あたりの著作物使用料になります。
1曲(5分ごとに1曲として計算)の使用料は、CDの税抜価格×6%÷収録曲数
https://www.jasrac.or.jp/
表にまとめると以下のとおりです。
会社 | 取り分 |
---|---|
JASRAC | 6% |
音楽会社 | 94%のうち50% |
作詞家 | 94%のうち25% |
作曲家 | 94%のうち25% |
例えば、1枚1000円のCDを1万枚売った場合、だと売上が1000万となりますよね。
JASRACさんは、6%なので60万円。音楽会社さんは、残りの940万の50%なので、470万円。作詞・作曲家さんは、940万の25%なので、235万円づつ。
ということになります。
ちなみに、曲を歌っているアーティストさんに関しては、CDが売れた枚数に応じて音楽会社さんからアーティスト印税というのが入ってくるのだそうです。
だいたいアーティスト印税は、1~3%と言われているのでさきほどの例だと、10万~30万くらい入ってくるようです。
また、カラオケ印税もアーティストに1曲、1~3円ほど入ってくるようですよ。
カラオケで100万回歌われたら、100万円ということになるので、馬鹿にできないですね。
では、このことを元に楽曲「紅蓮華」の売上枚数や印税に関して見ていきましょう!
「紅蓮華」売上枚数・ダウンロード数
紅蓮華の総売上枚数について調べたところ、2021年1月時点でのCDの総売上枚数は785,382枚となっていました。
また、デジタルシングルランキングによると、2020年7月時点で1,001,773ダウンロードもされているということもわかりました。
2020年のオリコン年間ランキングやデジタルシングルランキング1位となった紅蓮華。
アーティストのLisaさんもすごいでしょうが、作曲された草野華余子(くさのかよこ)さんも印税がかなりの額になっていることが予想できますよね。
草野華余子の「紅蓮華」の印税はいくら?
紅蓮華は、CDの売上やダウンロードを元に、どのくらいの印税が入るのか気になるところですよね。
リアルな数値というのは、公表はされていないものの、1曲あたりの印税の単価などは調べると情報もいくつか見つけることができました。
ここからは、CDやダウンロードなど印税が入ってくるであろう項目ごとに紅蓮華の印税収入について計算してみました。
紅蓮華の印税1:CD
まずは、CDの販売による印税についてです。
さきほど、調査した通り、売上枚数が2021年時点で78.5万枚となっていました。
CD1枚あたりの値段は、1200円くらいですよね。
売上枚数とCDの単価と分配率で、どのくらいの収入になるのか計算すると以下のとおりです。
- 総売上金額:78.5万枚×1200円=9億4200万
- JASRAC:9億4200万×6%=5652万円
- 音楽会社:(9億4200万ー5652万円)×50%=4億4274万円
- 作曲家:(9億4200万ー5652万円)×25%=2億2137万円
- 作詞家:(9億4200万ー5652万円)×25%=2億2137万円
CDの売上だけでもかなりの金額が入ってくることになりますね。
紅蓮華の印税2:ダウンロード
次に、ダウンロードからの収入についても見ていきましょう。
音楽配信サービスなどでダウンロードされた場合には、ケースによって詳細はことなりますが、1曲あたり8円がレコード会社と作詞作曲家に支払われるのだそうです。
8円の分配の比率としては、作詞・作曲家さんがそれぞれ2円でレコード会社が4円になるようです。
詳しい内容に関しては、JASRACさんのホームページにある「インタラクティブ配信|使用料」の【第11節インタラクティブ配信】に記載されていました。
※一部を抜粋すると以下のとおりです。
1 曲 1 リクエスト当たりの情報料の 7.7%または 7 円 70 銭のいずれか多い額に月間の総リクエスト回数を乗じて得た額とする。
https://www.jasrac.or.jp/
ということは、紅蓮華は100万ダウンロードされているので、作曲された草野さんには100万×2円で200万円くらいが入っていることになります。
数値でみると、CDそのものの印税の方が大分大きいので、私がアーティストだったらCDの方を推していくでしょうね。
紅蓮華の印税3:サブスク
最近では、ダウンロードではなく、聴き放題のAppleMusicやSpotifyのようなサブスクでも曲を聞くことができますよね。
Spotifyは、全世界で3億2000万人が利用されていて海外でも紅蓮華は聴かれているのだとか。
サブスクの使用料についても調べたところ、それぞれのサービスで管理している利用実績データを受け取ったJASRACは作詞作曲家さんへ使用料を還元されているのだそうです。
そして、使用するサブスクによって単価は違うのですが、AppleMusicだと1回1円、Spotifyだと0.3円程度が支払いになるのだとか。
残念ながら、紅蓮華の再生回数については調べる方法はありませんでした。
ただ、おおよその再生回数の予想は以下の情報からたてることができそうだと思います。
楽曲ランキングは上位10曲中、8曲がアニメ関連だった。2位の「unravel」はTVアニメ「東京喰種トーキョーグール」のオープニングテーマ。2018年から3年連続でトップ3に入り、累計再生回数は1億回を超えた。
https://www.itmedia.co.jp/
東京喰種は1億回なので、紅蓮華は2億はいっているのではないかと思います。
サービスによって単価は異なりますが、1回1円だとして単純計算で2億円ほどの収入が入っているのではないかと思います。
となると、作詞作曲家さんには、25%くらいだとすると、5000万円くらいになるのではないでしょうか。
紅蓮華の印税3:カラオケ
楽曲には、カラオケ印税というものもあり、1曲あたり2~7円が入ると言われています。
ちなみに、一青窈さんのハナミズキは5円だったようですよ
「2000年代(2000~09年)にカラオケで最も歌われた楽曲も『ハナミズキ』でした。カラオケの印税は作詞家と作曲家に支払われ、1回につき総額5円程度といわれています。
https://asagei.biz/
そして、分配率に関しては作曲家が3円で作詞家には3円くらいではないかと言われています。
カラオケの歌われた回数までは公開されていませんが少なくとも、CDとダウンロード数くらいは歌われているはずですよね。
大体200万回歌われているとしても、600万円くらいは作曲家の草野華余子さんに入ってくるはずだと思います。
ここまで出した印税の合計額をざっと計算しただけでも3億円くらいになる計算なのですが、まだまだ増えていくのではないかと予想されます。
まとめ:草野華余子の印税はいくら
人気アニメ「鬼滅の刃」のオープニング曲『紅蓮華』を作曲された草野華余子さん。
ミリオンセラーを記録している曲を作られたということで印税がどのくらい入ってくるのか計算してみました。
あくまで、ネットで公開されている単価と再生回数の予想だけですが、すごい金額であることがわかりましたね。
ぜひ参考になれたら幸いです。
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